「マタギ本」話題 by AK

みなさんは「ジビエ料理」を食べた事がありますか?
ジビエとは狩猟で捕れた野生の鳥や鹿、イノシシなどの肉のことですが、
ここ数年、その人気はじわじわと高まっている模様。
特に鹿の肉は高タンパク、低カロリーなので、ダイエット中の女性や
メタボが気になる男性にもオススメなのだとか。
都内でもレストランだけでなく、家庭でも楽しめる様にと日本中の猟師から
仕入れた肉を販売する「ジビエ専門デリカッセン」までもオープンしています。

そんな中、最近では「猟師」に関する本が注目されているのだそう。
特に若者の間で人気を集めているというのが、若い猟師の生活を
記録したエッセイ「ぼくは猟師になった」(千松信也/リトル・モア)。

京都の山中で1年を過ごした彼が猟師になったきっかけだけでなく、
具体的な動物の捕獲法や猟師のマナーから料理レシピまで詳しく解説して
いるのだそう。特に解体の様子に関してはカラー写真もついて、狩猟生活が
ありありと分かるのだとか。

また、現役女性猟師5人の実態が綴られたルポルタージュ「女猟師」
(田中康弘/エイ出版社)も注目の猟師本の1つ。

猟師と言えば常に危険と隣り合わせで男性的なイメージですが、なんと実際に
熊や猪を追い、鹿を解体する「クノイチ」猟師が存在するのだとか!
(まさにリアル肉食女子!)五人の女性をフィーチャーしたもので、彼女たちの
人生について綴られているのだそう。

また、シカの捕獲・解体・調理法を解説したレシピ本「うまいぞ! シカ肉」
農山漁村文化協会)といった一般向けの「マタギ」本のほか、猟師の生活を覗ける
写真集なども続々と登場しています。

最近では、卵から飼育を行い、成長した鶏を自分で解体して食べるという
福岡県の高校が話題となっていましたが、「食育」にも注目が集まっている今。
スーパーに並ぶトレーの中のお肉が当たり前となっている現代の若者には、
仕留めるところから全ての過程を目にすることがとても新鮮なのかもしれません。
「猟師本」人気の裏には、命の大切さはもちろん、日々当たり前の様に消費
している「作られたもの」を見直す動きがあるのではないでしょうか。
「漁師本」などがあっても面白そうですね!