Super Bowl 2014   by AK

年が明けたかと思えば、あっという間に2月ですね。
2月ということで、アメリカでは先週末毎年恒例のスーパーボウル
開催され、メディアをにぎわせています。
気になる今年の広告費はというと、30秒CM1本でなんと400万ドル(4億800万円)
と昨年から5.3%もアップ。チケットも値上がりし、平均価格が一席30万以上
というかなりの破格です!
ということで今回も例年に引き続き、オンエアされた広告たちの中から、
個人的に気になったものを紹介したいと思います。

中でも目をひいたのが、やはり一般公募から
オンエアCMが決まるドリトス。


Doritos Frito-Lay "Time Machine"

タイムマシンを体験できると言う小さな男の子と、それを信じる
おバカな近所のおじさん。段ボールのタイムマシンという見た目からも
全く信じ得ない状況なのに、完全に信じ込んでしまっているところがコミカル。

続いてスーパーボウルと言えばお馴染み、ビールのCM。
バドライトはブランドのタグライン"Whatever is Coming"(何が起きても(ビール))
をもとに一般人を巻き込んだ大規模なCMとなったようです。
顔ぶれもかなり豪華でかなりお金もかけている様子。


Bud Light "Ian Up for Whatever"
Agency: BBDO

「このビールをあげたら、これから起こることなんでもチャレンジできる?」
という問いに一般人のイアンが引き受けると、乗せられたリムジンの中では
シンガーのレジーワットがDJをしている。女優のミンカ・ケリーと対面したと
思ったら、エレベーターには俳優のドン・チードルがリャマを連れて乗り込んで来る。
双子のパーティーに参加し、カツラをかぶったシュワルツネッガーと卓球したと思ったら、
OneRepublicのライブになっていた…。とまあとにかく盛りだくさんに色んなことが
起きますが、「バドライトを飲むと素晴らしいことが起きる」というメッセージに
おちています。

そしてビールと言えばもう一つ。


Budweiser "Puppy Love"
Agency: Anomaly

昨年、重輓馬を育て手放した男性の感動的なストーリーで話題を呼んだ
バドワイザー。 今年は馬と犬の友情を描いています。
相変わらず動物を使うのは憎いな〜と思いますが、昨年に引き続き
エモーショナルなCMとなりました。

そして毎年気になっているのがM&M'sのCM。
まずは試合の前から流れていたこちらのティザーCMから。

黄色のM&M'sになにが起きるのか気になりますね。

そして当日のものがこちら。


M&M's "Delivery"
Agency: BBDO

麻酔で眠らされたM&M'sは、ロシアのマフィアのもとへ連れて行かれ、
チョコレートサンデーとして食べられてしまう運命に。
個人的には「アニメーション」であるM&M'sのコミカルさと、映画の様な
壮大かつシリアスなシーンの組み合わせが好きです。

こちらは昨年も紹介したギリシャヨーグルト。
昨年からファミリードラマ"FULL HOUSE"のジェシー役だった
ジョン・ステイモスが出演していますが、今年はなんと"FULL HOUSE"で
共演していたボブ・サゲットとデイブ・クーリエが登場。


Dannon Oikos Greek Yogurt "The Spill"
Agency: Saint Jacques Vallee Y&R Brands

女性といい雰囲気になっているジョンがヨーグルトをズボンにたらした
ことで、潔癖症の役柄を演じていたボブが割り込んで来る、という
"FULL HOUSE"ファンならでは分かるオチになっています。

最後は、車のCMからいくつかご紹介。

まずは昨年話題だったクライスラー


Chrysler "America’s Import"
Agency: Wieden + Kennedy

デトロイトが車をつくった。車がアメリカをつくった。アメリカの誇り
というものは、「輸入」できるものではない。車をつくるのは私たちだ、と
ボブディランがデトロイトアメリカについての誇りをたんたんと語っています。
昨年のクリント・イーストウッドに続きなんとも渋い。。。
個人的には昨年の方がメッセージ性が強く好きですが、今回も国民的一大イベント
であるスーパーボウルに合わせた、アメリカ人であれば誰でも共感できそうな
愛国心を誘うCMとなったのではないでしょうか。

そしてKIA。


KIA "The Truth"
Agency: David & Goliath

今更マトリックス?とも思いますが、今までに体験したことのない、
特別なラグジュアリー体験ができる車、ということはとても分かりやすいですね。

そしてさいごはヴォルクス・ワーゲン。


Volkswargen "Wings"
Agency: Argonaut

ティーンエイジャーの娘にどれだけヴォルクス・ワーゲンが10万マイル
走ることがすごいか、ということを、「10万マイル走るごとに、ドイツ人
エンジニアに羽が生える」と説明。どんどん羽が生えてくるエンジニアたち
によって、「10万マイル以上走っている路上の車はワーゲンが一番多い」
ことをアピール。SNS上では唯一登場した女性がハラスメントを受けている
シーンだ、と批評されているようですが、トイレで羽の大きさを比較する
場面や「20万マイル行く頃には、お尻から虹が出るだろうね」という娘の
シニカルな言葉など、思わずくすっとしてしまうところも多々ありました。

個人的に今年は昨年、一昨年に比べユニークでインパクトあるCMが
少なかった印象ではありましたが、皆さんのお気に入りはありましたか?
また来年に期待したいところですね。