ファッショナブルに着こなせる伝統 by AK

ステテコやハラマキなど、「ダサい」「古くさい」と思われてきたいまいち
ぱっとしない昔ながらの生活衣服たち。最近では素敵なデザインとともに
生まれ変わって店頭に並び、その新鮮さが話題となっていますが、
そんなモダンな「伝統」の波はまだまだ続いているようです。

まずは田舎の朝、台所でせっせと朝ごはんを作るおばあちゃんが着ている伝統の
ものといえば…そう、割烹着!田舎のおばあちゃんの必須アイテムである割烹着までも、
なんと最近では都会の若者向けにアレンジして売られているんだとか。
カシュクール風、デニム調、あったかフリース素材など様々なものが登場しているようですが、
久留米絣を使ったアイテムを販売する福岡の老舗、株式会社オカモト商店では、割烹着と
ファッションを完全に融合。

割烹着というと、服の上から着るいわばエプロンのイメージしかありませんが、
この割烹着、そのまま洋服として着れるもので、細身のパンツやレギンス、
くしゅくしゅのハイソックスなどと合わせるのがオススメの着こなしなんだとか!
ゆったり着られるビッグシルエットがファッショントレンドとなっている最近ですが、
作業着ではなく、「ゆるファッション」のオシャレアイテムとして流行るかも!?
かわいい部屋着としても需要がありそうですね。

そしてご存知の方もいるかもしれません、あの「ふんどし」がオシャレになったと
話題を呼んだのが、「SHAREFUN(しゃれふん)」。
以前、「ふんどしレギンス」なんていったものもご紹介しましたが、
「ポスト・ステテコ」として伝統×デザインの波がふんどしにも到来。


SHAREFUNの名前の由来「SHAREFUN」は、「おしゃれなふんどし」をもじっただけでなく、
「SHARE(分かち合う)+ FUN(楽しい!)→楽しさを共有しよう!」といった想いが
込められているのだそう。どういった時に使うのかちょっと気になってしまいますが、
ウェブサイトでは利用シーンだけでなくふんどしの巻き方、トイレでの使い方なども解説。
昨年末に発売以来、男性だけでなく、女性の間でも密かなブームが起きているようです。
販売している会社では「日本ふんどし協会」を設立したほか、2月14日を「ふんどしの日」
とするなど、ふんどしの普及にも取り組んでいるのだとか。

ふんどしといえば数年前からワコールでも本来の下着とは正反対の「自由と解放」を
コンセプトにしたふんどしスタイルの女性用下着「ななふん」を販売していますが、
アーティストとコラボするなど、「かわいい伝統下着」として海外からも注目を集めました。
実際にゴムの締めつけから解放された!といった声も多いそうで、「昔ながらの心地よさ」を
体感できるようです。

どうしても「今っぽくない」イメージのある昔ながらのものたちですが、
古くからある伝統のものだからこそ、心地よくて使いやすく、新しいデザインをほどこすだけで、
若者の間でも新しいアイテムとして取り入れられるのかもしれません。
(個人的には最近よく見かけるようになったオシャレな手ぬぐいを巻いているおじいちゃんを見ると
すごく素敵だなと思うので、お年寄りにも使ってほしいですが。)

特にハラマキやステテコにはじまり、ふんどしまで広がりを見せる伝統肌着に関しては、
まだまだリバイブ・トレンドが続く予感?!…次に来るのは「さらし」とかでしょうか。
日本の「新しい」伝統として、海外にも発信していけそうですね。
みなさんも日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?