未来の住まいは浮遊式?注目の水上都市 by AK

大気汚染、水質汚染、ゴミ問題、…最近では放射能問題など、
日常生活にまで影響を及ぼす環境問題。特に都市部では
人口密度の増加と共に水不足やエネルギー消費などの問題も…。
そんな中、建築家やイノベーターも注目の「水上都市」計画が
世界中で進められています。
今回は近年お目見えするそんな水上都市をいくつかご紹介。

まずはインド洋の島国モルディブ
2014年にオープン予定なのが、浮遊式ホテル「グリーンスター(Greenstar)」。

世界で最も海抜が低く、気候変動による海面上昇が深刻な問題となっている
モルディブでは、800名が宿泊可能な客室と2000名規模の会議場を備えた
ヒトデ型ホテルを計画中。浮遊式であれば海面上昇も心配なさそうです。
この計画を指揮しているオランダの企業ではノルウェーにも氷の結晶の形をした
浮遊式ホテルを計画中なんだとか。一度は泊まってみたいものです。

アメリカでは世界的に高まる洪水や海面上昇リスクへの対処として、
独特なデザインの水上コミュニティ「シースクレイパー(Seascraper)」
の計画が進行中。

住居やオフィス、娯楽スペースを備えた自給自足型のコミュニティで、
電力は湾流などの海流や太陽光を利用。窪んだ中央部では雨水を集める
ことができ、浄化処理して利用できるほか、海水も脱塩プラントで
水源にできるそう。これなら水不足問題も解決できそう。  

そしてオランダに2014年完成予定なのが浮遊式マンション「シタデル(Citadel)」。
浮遊式の一軒家はオランダでは珍しくないそうですが、浮遊式共同住宅が建設されるのは
ヨーロッパでも初めてとのこと。

干拓地の多いオランダでは、降雨や満潮、海面上昇による浸水被害が
多く、ポンプで頻繁に排水しなければならないこともしばしば。
60世帯が入居できるこのマンションではそういった水害から住民を守るだけでなく、
水を利用した冷却技術で消費エネルギーも約25%カットできるそう。

このように世界中で「持続可能」をコンセプトとした開発が進む水上都市。
人工島としてはドバイの「パーム・アイランド]」などが知られていますが、
陸から離れた斬新なデザインの街は、環境問題を解決するだけでなく、
色々な可能性を秘めていそうですね。
自宅は海の上。そんな日がやってくるのも近い?!